Scleractinia イシサンゴ目
Plerogyridae Rowlett, 2020
ミズタマサンゴ科 横地, 2020
本科に含まれる日本産属
Blastomussa Wells, 1968 タバサンゴ属
Nemenzophyllia Hodgson & Ross, 1982 ハナビラサンゴ属
Physogyra Quelch, 1884 オオハナサンゴ属
Plerogyra Milne Edwards & Haime, 1848 ミズタマサンゴ属
本科の解説
本科には Plerogyra ミズタマサンゴ属、Physogyra オオハナサンゴ属、Nemenzophyllia ハナビラサンゴ属、Blastomussa タバサンゴ属の4属が含まれ、すべて日本近海にも生息する。これらの属は WLoS では最近 (2020年10月) まで所属科不明 (incertae sedis) とされてきたが、Benzoni et al. (2014) は、骨格と生時のマクロな形態および分子系統解析から新しい科の創設の必要性を指摘しつつも、そのためにはミクロな形態に関する追加情報が必要とした。その後
Rowlett (2020) は追加情報を得ることなく自費出版の図鑑でこれら4属からなる Plerogyridae ミズタマサンゴ科を創設し,WLoS
でも追認されるに至った (Hoeksema & Cairns 2020)。
これら4属は、昼間に嚢胞を広げていることが共通する特徴としてあげられる一方、個体配列は、タバサンゴ属はファセロイド型からセリオイド型まで、ミズタマサンゴ属とハナビラサンゴ属はファセロイド型やフラベロ・メアンドロイド型、オオハナサンゴ属はメアンドロイド型で、属や種によって様々である。
タイプ属:Plerogyra Milne Edwards & Haime, 1848 ミズタマサンゴ属
引用文献:
Benzoni F, Arrigoni R, Waheed Z, Stefani F, Hoeksema BW (2014) Phylogenetic relationships and revision of the genus Blastomussa (Cnidaria: Anthozoa: Scleractinia) with description of a new species. Raffles Bulletin of Zoology, 62: 358–378. [ResearchGate]
Hoeksema BW, Cairns S (2020) World List of Scleractinia. Plerogyridae Rowlett,
2020. Accessed at: http://
Rowlett J (2020) Indo-Pacific Corals. Rowlett (self-published). [WoRMS]
横地洋之 (2020) 西表島から採集された日本初記録の有藻性イシサンゴ Nemenzophyllia turbida Hodgson and Ross, 1982. Fauna Ryukyuana 58: 37-41. [琉球大学学術リポジトリ]
執筆者:横地洋之・出羽尚子・座安佑奈
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更新履歴:
2023-11-12 公開