Poritidae ハマサンゴ科
Porites ハマサンゴ属
Porites lobata Dana, 1846
(Figs. 1-15)
フカアナハマサンゴ
(図1-15)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
図1-6. HY-HC14-090. 西表島網取湾, 水深 2 m. 2014-07-02. 図5, 6はステレオ写真.
図7, 8. HY-HC14-065. 西表島網取湾奥, 水深 1 m. 2014-06-30.
図9, 10. HY-HC14-176. 宮古諸島八重干瀬, 水深 10 m. 2014-09-03.
図11, 12. HY-HC17-009. 奄美大島奄美市住用, 水深 6 m. 2017-09-10.
図13-15. HY-HC19-046. 天草下須島春這, 水深 3 m. 2019-10-10.
図の標本採集・撮影は全て横地洋之.
解説:直径数mの大形の塊状群体になる。群体表面には大小様々な不規則な瘤が見られる。個体がやや深く凹み、群体表面がザラついた印象を与えることが多い。生時の色彩は褐色や青みがかった灰色など、変異に富む。莢の直径は 1.5 mm 程度かそれよりやや大きく、莢壁は薄く、外形は多角形を呈する。三幅対は常に遊離し、パリの発達は弱い。
Porites solida オオハマサンゴに似るが、本種の方が個体が小さいこと、8本のパリとよく発達した軸柱を持つこと、莢径に対する中央窩の比率が一見して小さいことで区別できる。本種も他の塊状種の例に漏れず群体間および個体間での形態変異が大きく、今後の詳しい解析が待たれる。礁池から礁斜面まで広く見られ、時に静穏な湾奥で高密度の個体群を形成する。国内では高知県以南に分布する。
参考:担名タイプの写真
Porites lobata Dana, 1846 ── Syntypes, USNM 646[Smithson NMNH]; USNM 652[ditto]
執筆者:横地洋之
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更新履歴:
2023-11-12 公開
2024-11-10 図キャプションに標本採集の表記を追記